リンドウ(リンドウ科)

ヤマラッキョウと同じく花期の遅い植物で、山の花のラストを飾ります。園芸品種も広く売られていますが、自生種の方は花付きが仰々しく無くて、スカイブルーの花と共に全体に高山植物の雰囲気があります。また野生のリンドウは草地の管理放棄や園芸採取などにより激減していて、花に出会った時には格別な喜びがあります。(10月21日撮影、四国カルスト)

アキノキリンソウ(キク科)

黄色く澄んだ花が、秋の青空によく生えます。20年くらい前には里山から高山まで広く見られましたが、現在にいたって低山帯では絶滅寸前の状態になっています。秋の高原でお花畑を構成する代表的な植物の一つで、花を眺めながら陽の光や風が心地よく感じられます。(10月20日撮影、四国カルスト)

シコクブシ(キンポウゲ科)

標高の高い石灰岩地に多く、自生地では山地草原、林縁、渓流沿いなど、様々な環境に適応しています。ブシはトリカブトの意で猛毒植物のイメージが強いですが、対照的に青紫色の美しい花を咲かせます。(10月21日撮影、四国カルスト)

ハバヤマボクチ(キク科)

花の色は決して派手ではありませんが、栗のイガのような花には独特の風情があります。高原に多く、名の「ボクチ」は「火口」で、カヤ原を焼く時などにこの植物を火元に用いたことに因みます。晩秋に、語りかけるように咲いている姿も印象的です。(10月20日撮影、四国カルスト)

ヤマラッキョウ(ユリ科)

山地で見られる花では最も花期の遅い部類に入る植物で、この花が見られるようになると内陸部の花はシーズン・オフになります。根茎にはラッキョウと同じ香りがありますが、食用のものと比べるとかなり小さくて、お腹の足しにはならないようです。(10月20日撮影、四国カルスト)