川を守る第一歩は山を守ることから。豊かな生態系を保った山が豊かな川を育みます。

以前より改善されてきたとはいえ、四万十川流域には、未整備の人工林がまだまだあります。戦後復興のため、全国の山から大量の材が都市へ向けて運ばれていきました。四万十川流域からも、もちろん多くの材が出されました。今ある杉・檜などの人工林は、その伐採後に、拡大造林の国策に沿って植林されたものです。当時の人たちは孫子の代のため、嶺筋の日が良く当たるところには檜を、谷筋には杉を植えていきました。今みるとよくこんなところにまでと感心するような急斜面にも杉檜は植えられています。ところが昭和40~50年あたりから材価は急落し、伐って売っても赤字にしかならない山は放置されるようになりました。結果、間伐の遅れた山は暗く、下草も生えません。裸地と化した林床からは表土が流出し、清流を濁らせます。密植された木の根張りは浅く、傾斜によっては表層崩壊を起こしやすいともいわれます。また、そうした林の生態系が生物多様性に富んでいるか否か、いうまでもありませんし、「昔とくらべて四万十川の水が少なくなった」という流域の人の言葉は、この山の現状と無関係ではありません。

四万十川財団では、流域の森林を緑豊かな保水力ある山に戻すため、森林ボランティアの養成講座『四万十樵養成塾(しまんときこりようせいじゅく)』を毎年1回(11月下旬~12月上旬)開催しています。労働安全衛生規則第36条第8号に掲げる業務における特別教育講習に沿った内容で、講座を修了するとチェーンソー手帳が取得できます。また、チェーンソーの貸し出しなど、流域の森林ボランティアグループの活動支援もしています。

樵養成塾の卒業生が組織した『 四万十樵塾 』は毎月第一土日に四万十川流域で切り捨て間伐等のボランティア活動を行っています。参加してみませんか?