四万十川の姿

「下流域の生業と流通・往来」四万十市

「四万十川流域の文化的景観 下流域の生業と流通・往来」は、豊かな自然環境と、農林業によって形成される多様な土地利用、流通・往来の営みによって生み出された文化的景観である。

四万十市は四万十川の最下流に位置し、文化的景観は黒尊川区域、下流区域、河口区域の3つの区域で構成される。

黒尊川流域は広大な森林資源を有するエリアで、四万十川との合流部に位置する口屋内では、支流からの木材搬出や上流域との物資輸送において中継地として機能した集落の姿を見ることができる。

下流区域では、豊富な水量と広い川幅や河原が火振漁などの漁場を形成するなど、人と川の密接な関わりが景観をかたち作っている。

河口区域では、河口に広がる汽水域に豊かな生物相が育まれ、川魚や藻類の生産を含む生業の場として利用されている。河口部に位置する下田地区は、中世から積み出し港として発展し、町の成り立ちを示す街区や豪商が暮らした建物の一部が残る港町独特の景観が形成されている。
四万十市URL:http://www.city.shimanto.lg.jp/