内水面漁業に関する規制は主に3つあります。図のように①都道府県漁業調整規則を基に、②漁業権行使規則と③内水面漁場管理委員会指示が設定されています。この3つの規則の説明が主な講演内容でした。3つともに罰則があり拘束力の強い決まりになっていますが、行為ごとに対応する規則や機関が異なるため漁業者にとってわかりづらい状況なのです。困ったら漁協に相談する必要があります。

①都道府県漁業調整規則
各地域で操業実態や漁業調整の実態が異なることを踏まえ、各都道府県で水産資源の持続的な利用の確保や、水面の総合的な利用、漁業生産力の発展のために、各都道府県で定めることができるもの。

②漁業権行使規則(遊漁規則)
漁業権のうち第5種共同漁業権(内水面で行われる第1種共同漁業権を除く特定の魚種に対する漁業)では、漁協が遊漁規則を定め、遊漁を制限することができる。遊漁制限の規則が漁業権行使規則または遊漁規則とよばれる。四万十川では四万十川漁業協同組合連合会と四万十川上流淡水漁業協同組合の2つの団体の規則を河川区域によって見分けないといけない。

③内水面漁業管理委員会指示
内水面漁業管理委員会が水産動植物の繁殖保護や、漁業権等の行使の適正化、漁場の使用に関する紛争の防止または解決を図る等のために発出する指示。内容は、関係者に対し、水産動植物の採捕に関する制限または禁止、漁業者や漁具の数に関する制限、漁場の利用に関する制限など。