四万十川の百名花

四万十川流域の厳選100種

四万十川流域には季節ごとに美しい花が咲いています。
年間を通じて考えると、その数は数百種類を越えるのです。
そんなたくさんの花の中から、是非皆さんに見ていただきたい厳選100種類をご紹介します。
すべて、今年になってから咲いたものです。時期的にまだのものは、また改めてご紹介します。

No.21 キシツツジ

四万十川本川を始め、流域の水質の良い河川の岩場に見られます。4月下旬から5月下旬にかけて、ちょうどゴールデン・ウィークの頃に、四万十川の岸辺をピンク色に彩ります。写真のように、本種の下部には同じく渓流沿い植物のアワモリショウマがよく混生しています。
(2013年4月29日撮影、四万十市)

No.22 サクラツツジ

四国では、四万十市勝間川だけに分布(北東限)します。ツツジの仲間ですが、花の色、遠目に見る姿は、サクラとほとんど変わりません。四万十川流域に自生するツツジの中では圧倒的な美しさがあり、ちょうどゴールデン・ウィークの頃、満開になることから、最近では、本種の観賞に訪れる観光客も増えてきました。(2013年5月6日撮影、高知県四万十市)

No.23 サクラ

オオシマザクラとエドヒガンを交雑して作られた種で、一般に桜と言えば、本種を指します。花は葉に先立って展開します。撮影した3月17日の段階では、まだほとんど冬木立でした。外国の方が最も好む日本の花は、希少種でもランでもなく、この桜です。(2013年3月17日撮影、土佐清水市)

No.24 トサシモツケ

四万十川、徳島県の那珂川、勝浦川だけに分布する四国固有種。河川の岩場に生え、多種との競合を嫌います。以前は、絶滅の心配など無いと思うくらい無数に生えていましたが、これが油断となって、竹ヤブが陸地から河岸へと広がり本種の自生地を圧迫して、ほとんど無くなっています。(2013年5月14日撮影、四万十町)

No.25 ヤマブキ

四万十川では梼原町、津野町の石灰岩地だけに見られます。野生種は花が一重で、園芸種は八重で広く植栽されています。枝垂れるようになって咲き、それが幾重にもなる様は、まさに春の四万十川源流を代表する景観です。

No.26 ホタルカヅラ

山地草原や岩石地に生え、花はサファイア・ブルーで、まさに花の宝石。低地では概ね4月上~中旬頃、標高1000mを超える高所では5月中旬~下旬頃に開花することから、四万十川流域では、長い間、観賞することができます。高知県では数の少ない植物で、絶滅危惧種に選定されています。(2013年4月13日撮影、四万十市)

No.27 ヤマルリソウ

名は山地に生え、瑠璃色の花を咲かせることによります。葉はロゼット状(放射状)になり、茎は横に広がって多数斜上し、先端部にまとまって花をつけます。ムラサキ科の植物には青い花をつけるものが多く、本種のほか、オニルリソウ、ホタルカズラなどがあります。湿った土壌を好み、冷涼な半日陰地に多く見られます。(2013年5月3日撮影、梼原町)

No.28 ヤチマタイカリソウ

名は山地に生え、瑠璃色の花を咲かせることによります。葉はロゼット状(放射状)になり、茎は横に広がって多数斜上し、先端部にまとまって花をつけます。ムラサキ科の植物には青い花をつけるものが多く、本種のほか、オニルリソウ、ホタルカズラなどがあります。湿った土壌を好み、冷涼な半日陰地に多く見られます。(2013年5月3日撮影、梼原町)

No.29 ウツギ

山野の湿潤地に、ごく普通に見られます。ただ四万十川流域全体で言えば、同じ仲間のマルバウツギが最も普通で、里山ではコガクウツギも多く見られます。名は幹が中空であることから。別名ウノハナと呼ばれ、唱歌「夏は来ぬ」の歌詞、「うのはな匂う垣根に」のウノハナは、本種のことです。(2013年5月26日、黒潮町)

No.30 アマナ

「日本のチューリップ」と言って良いと思います。以前は学名にチューリップが用いられていました。白色に赤いストライプ模様の花で、園芸種と比べると半分くらいの大きさですが、高山植物のような気品が有ります。典型的な里山の植物ですが、開発行為によって自生地が激減しています。陽が当たらないと開花しない性質があり、その瞬間に立ち会うと大変感動します。

No.31 カタクリ

北海道、東北地方など、もともと北国に多い植物で、高知県では極めてまれな植物。よく群生して、四万十川源流域では4月下旬から5月上旬にかけて満開になります。花が終わって結実すると、地上部は姿を消すことから、スプリング・エフェメラル(春の妖精)と呼ばれています。この植物が生えているところには、高木層にミズナラ、チドリノキ、オヒョウなど、周囲にはハイイヌガヤ、ニリンソウ、ヤマシャクヤクなど、冷涼な場所を好む植物が多く生育しています。(2013年4月22,23日撮影、高知県東北部)

No.32 ショウジョウバカマ

常緑の多年草で、ショウジョウ(猩々)は花の色から、バカマ(袴)は、四方に広がった葉の形に由来します。北国で春を告げる植物の一種で、四万十川流域では、旧窪川町以北に多く見られます。(2013年5月4日撮影、梼原町)

No.33 シライトソウ(ソクシンラン)

葉が束のようになって、つまり束生して、その中心から花茎が伸びて花を付けることから、「束心蘭」の名があります。初夏に小さな白色の花を穂状につけて、下から上へ咲いていきます。全体的に地味な雰囲気があります。(2013年5月26日、黒潮町)

No.34 シチョウゲ

四国では、四万十市~四万十町大正までの四万十川及び梼原川だけに分布します。川岸、河原の岩場に生える小低木。トサシモツケとよく混生して、四万十川の代表的な植物。この時期、四万十川には多くの環境客が訪れますが、花が小さいため(長さ1cm程度)に目を向ける人はありません。(2013年8月23日撮影、高知県四万十市)

No.35 ミソハギ

湿地に生え、別名、「盆花」と呼ばれ、旧盆(8月15日頃)のお供えに使われます。ただ、個体数、自生地共に少なくなっており、最近はあまり見かけなくなりました。珍しい植物になりつつあります。高さ1m~1.5mにもなる大型の植物で、色鮮やかな花なので、群生すると、見事な景観になります。今夏、四万十川流域では各所で干ばつが深刻になっており、撮影したトンボ公園も例外ではありませんでした。それでも圧倒的に多くの湿地性植物を集約して観察することが出来ます。(2013年8月22日撮影、高知県四万十市)

No.36 イワタバコ

渓流沿いの岩場や石清水の側などに生え、陰湿な場所を好みます。今年(2013年)の高知県は特に猛暑、干ばつが深刻で、この植物などは大きなダメージを受けました。群生した葉が全てしおれて、見るも無残な状態になっています。そんな中で開花していた個体は、ほんのわずかでした。(2013年8月15日撮影、高知県四万十市)

No.37 ホタルブクロ

四万十川では下流域から標高1000mを超える山地まで、広く分布します。現在(6月中旬)は下流域で見頃で、開花北上します。花がたくさん付くと頭でっかちになって、茎全体が垂れ下がるようになります。(2013年6月8日撮影、高知県四万十市)

No.38 オタカラコウ

標高1000m以上の山地に見られます。20年ほど前には、標高800m辺りでも見られましたが、近年の高温乾燥化により、分布域が200m上昇しています。草丈1~1.5mほどになる大型の植物で、花は総状花序になって、下から上へと開花していきます。そのため咲き終わる頃には上部の花だけが残って、焼きとうもろこしの食べ残しのようになり、見映えが悪くなります。(2013年8月17日撮影、愛媛県西予市野村町)

No.39 サワギク

冷涼な渓流沿いに生えます。従って、標高の高い源流域では普通ですが、下流域では少ない植物です。本種自体はさほどまれではありませんが、撮影場所は四万十市と黒潮町の境界の山であり、自生地として貴重と考えられます。(2013年5月26日、黒潮町)

No.40 ハンカイソウ

ホタルブクロ同様、下流域から標高1000mを超える山地まで、広く分布します。下流域では6月上旬頃から咲き始めて、開花北上します。草丈1~1.5mになる大型の植物で、ひまわりに似た花をスプレー状につけます。猛毒があって獣が食べないことから、異常繁殖している所も見られます。(2013年6月8日撮影、高知県四万十市)

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