今回の大人塾はシャクリ漁です。箱メガネで水中をのぞき、泳いでいる鮎を見つけて、その動きに合わせて竿を操り、針で引っ掛けて獲る漁法です。これまでの大人塾で体験してきた漁とは違い、「水中で直に魚を見ながら獲る」のがシャクリ漁の大きな特徴。

この日はとにかく暑い一日でしたが、そんな日にぴったりなのがシャクリ漁です。水に入った瞬間の気持ちよさは格別!暑さを忘れて、参加者のみなさんも夢中になって水中をのぞき込みます。

講師の幸男さんと阿部さん

講師の幸男さん・阿部さんから、道具の使い方や鮎の探し方、竿の動かし方などを教えていただき、いざ実践。まずは水中にいる鮎を探します。鮎を見つけたら、その動きをじっと観察。鮎がどちらへ泳いでいくのかを見ながら、タイミングを合わせて竿を動かします。「今だ!」と思ってシャクっても、なかなか思うようには掛かりません。鮎を追いかけているうちに見失ってしまったり、あと少しというところで逃げられてしまったり……。

それでも、鮎が目の前を泳いでいく様子を間近で見ることができるのは、シャクリ漁ならではの楽しさです。参加者からも、

「川の中で鮎を見つけて動きに合わせて引っ掛かるという、今までの漁法とは大きく違った捕り方だったため、全てが新鮮な体験になりました。鮎が泳いでいるところを間近で見られたこともすごく良かったです。」

という感想がありました。

また、

「見ながら捕るというのは面白い!!捕れなかったけど・・。」

という声も。

そうなんです。シャクリ漁は、鮎が獲れたかどうかだけではなく、水中の鮎を自分の目で見つけ、その動きを追いながら狙うことそのものが面白い漁法なのです。一方で、実際にやってみると、その難しさもよく分かります。

「さすがに1日では鮎に触る程度しかできませんでしたが、また機会を見つけて挑戦してみたいと思います。」

「これも網と同じで、誰かについて行かないと絶対始められない漁法だと思った。道具もすべて準備頂いて助かりました。」

という感想のとおり、シャクリ漁は一日で身につくものではありません。道具をそろえ、やり方を教えてくれる人がいて、実際に川へ連れて行ってもらって、初めて体験できる漁でもあります。川漁を受け継いでいくためには、「人から人へ」技術を伝えていくことが大切だということを改めて感じます。

そして今回、みなさんが楽しみにしていたもうひとつのお楽しみ。獲れた鮎は、河原で塩焼きにしていただきました!その場で焼いていただく味は、また格別です。暑い夏の日に、冷たい四万十川に入り、鮎を追いかけ、最後は河原で焼きたての鮎を味わう。四万十川の恵みを、まさに五感で体験する一日となりました。

釣果はこんな感じ!

今回、念願のシャクリ漁に東京から参加された方からは、

「念願のしゃくり漁を素晴らしい藤の川で体験でき、一生の思い出になりました。幸男さんにも大変お世話になりました。ありがとうございました。なかなか四万十に伺うのは遠いのですが、今後も時間を見つけて、訪れたい場所、会いたい方々ばかりでした。今後ともよろしくお願いします。」

との嬉しい感想もいただきました。川に入って漁を体験することを通して、四万十川そのものだけでなく、そこに暮らす人や、受け継がれてきた川の文化にも触れてもらえたことを、私たちも嬉しく思います。

今回の大人塾では、鮎を獲る技術だけでなく、鮎を探す目、川の中を観察する楽しさ、そして川と人とのつながりを体験してもらえたのではないでしょうか。

暑い中ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!

そして、今回も丁寧にご指導いただいた幸男さん、阿部さん、本当にありがとうございました。

また四万十川でお会いしましょう!