39.クサフグ
39.クサフグ(幼体)

39.クサフグ

フグ科

Takifugu niphobles

幼魚が川でみられるクサフグ

基本情報

【全長】

15cm

【生息地】

北海道以南の日本各地。岩礁、砂礫底問わず沿岸。

幼魚・成魚ともに河川内に侵入する。他のフグ類には珍しく、冬にも満潮時に遡上する。

【体】

一般的なフグ体形。小さく手のひらサイズでかわいらしい。

胸びれ後方に明瞭な円形の黒斑あり。背面~側面にかけて淡いウグイス色で白色斑が散在する。

【生態】

幼魚の時は塩分の低い水域にも長期間滞在する。淡水の寄生虫が体内で観察される個体もいる。

本来は、海で生活し泳ぎも不得意なため、流れのきつい川に侵入するのは不思議であるが、頑丈なウロコを持たず自分で防御できないため浸透圧を利用して古い粘膜をはがし寄生虫等を排除しているとも考えられている。

5~8月が産卵期。数百~数千ものクサフグが一斉に波打ち際に押し寄せ、海水が白く濁るほど産卵をする。また、その期間も長く1週間続くという。波打ち際なら天敵に襲われることが少なく、大群で産卵することで生存率を上げるというクサフグの知恵だろう。

【味】

体内に猛毒のテトロドトキシンがあるため、食用にはほとんどされない。

食べる際はフグの調理免許が必要である。唐揚げなどで食べると美味しい。

≪参考資料≫

・四万十川の魚図鑑 いかだ社

・暮らし~の

https://kurashi-no.jp/I0013935