中村 良輔(なかむら りょうすけ)

中村 良輔さんの基本情報
・四万十町(口神)出身の四万十町職員
・趣味:釣り、サーフィン、登山
・お酒が大好き
・昭和56年生まれ
中村さんってどんな人?
就職氷河期世代の中村さんは、高校進学時には公務員を志し、四万十市にある幡多農業高校(林業コース)に進学。卒業後は営林署(林野庁森林管理署)に就職するつもりでいたが、縁あって四万十町職員になった。さぞ真面目で堅実なイメージなのかと思いきや、そんな事はない!?新婚旅行で北海道に行ってまでも大好きな釣りをしてしまって、奥さんから「新婚旅行なのに、自分がやりたい事しかやってない!」と怒られてしまうお茶目な中村さんをこれから紹介していこう。
たっぷり遊んだ青少年時代
中村さんは、旧・窪川町西部に位置する四万十川の支流・神ノ川の出身で、川までは歩いて30秒。シーズンになると家からホタルが見える、自然な豊かな環境で少年期を送る。
二人の兄に連れられて、小さな頃から川へ行き、潜ると魚が帯になるほどいて綺麗だった。岩の下には、たくさんのアユがいて、潜ってカナツキで突いていた。その他にもアメゴやドンコもよく獲ったそうだ。
夕方になるとウナギブシ(コロバシ)を仕掛け、翌朝、回収に行くと、ギュウギュウにウナギが入っていた事もあった。とにかく、たくさん獲れたそうだ。しかし中村さんは、残念なことに「アユもウナギは大っ嫌い。」「特にウナギの日は最悪やった。タレご飯しか食わんかった!」そうで、勿体ない。でもご心配なく。「日本酒が飲めるようになってから、その美味しさが分かるようになった。今は好き!」との事。(※相当な酒好きです!)
中学生になると行動範囲が広がる。当時は、土曜日も半日学校があり(あ~、そうだったよね、と思う方も多いでしょう)、授業が終わると、自転車で松葉川温泉下の日野地川へ行き、アメゴを狙って突いていたそうだ。獲れたアメゴは友達にあげ、その友達は学校に持って行くお弁当のおかずにしていたそうだ。お弁当のおかずを川から調達できる中学生とは、頼もしい!。
この頃から、釣りにもハマり、ブラックバスを狙って十和にもよく通ったそうだ。筆者は十和出身だが、地元の子どもしか知らないようなポイントを全て知っていて驚いた。

中学時代のこんなエピソードも話してくれた。友達がウナギと間違ってオオサンショウウオをウバシ(ウナギ鋏)で挟んで、大暴れしたオオサンショウウオに噛まれて十数針縫う大怪我を負ったそうだ。後日、その友達から落としたウバシを拾ってきてくれと頼まれ、行ってみたら本当にウバシが落ちていたそうな。神ノ川にはオオサンショウウオもいたらしい…。
高校生になると原付バイクを手に入れ、行動範囲がさらに広がる。竹屋敷のアメゴ釣り大会に行ったり、一番遠くでは愛媛県の野村ダムまで遠征したそうだ。「原付バイクでよう行ったもんよね…。」と懐かしそう。
サーフィンに目覚める
高校時代から始めたもう一つの趣味がサーフィン。サーフィンにはどんな魅力があるのだろう。中村さんが「波は吸うもの」と教えてくれた。波の持つダイナミックなエネルギーと一体となり、タバコを吸うみたいに体に取り込めるそうだ。サーファーの間ではよく使う言葉で「ええ波吸うたねえ!」などと言うらしい。
良い波を吸うのは危険とも隣り合わせ。一度、台風の大波で、足首に繋いでいたリーシュコードが切れて、サーフボードが流され帰れなくなったそうだ。大波で泳ぐこともできず、波に揉まれながら、めちゃくちゃ怖い思いをした。九死に一生を得る経験だったそうだ。慎重にはなったが、それでも「台風が本番」と言い、仕事を休んで行くほど今でも大好き。取材日は、ちょうど海が荒れていて翌日はサーフィンとの事。そして、その夜は飲み会。翌朝から十和地区の四万十川本流でアメゴづり…。(奥さん、大丈夫?北海道みたいにならない?)
思い出の1匹
そんな根っからの釣り好きの中村さんに、これまでの長い釣り人生、思い出の1匹を語っていただいた。
思い出に残っているのは、サツキマスを釣り上げた事。中学の頃からの憧れの存在で、三堰にいるとは聞いていたが、当時は釣る事が出来なかった。大人になって、経験を積み技術が上がり、道具も良くなり、ようやく釣る事ができた。39cmのサツキマスが上がってきた時には、その美しさも相まって、震えるほど感動したそうだ。

一番美味しかったのは、大月町古満目のヒラバエで釣り上げた60㎝の紋付きスマ、通称モンヅマ(ややこしいですが、標準和名スマ)。これも二度と釣れないレベルのサイズだった。トロとカツオの中間のような味で、今まで食べた刺身の中で圧倒的に美味しかった。それ以来、スーパーでモンズマを見つけると買うようになったが、釣ったものとは新鮮さが全然違うらしい。

神ノ川の変化
神ノ川(コウノカワ)でとことん遊んだ中村さんに、神ノ川の今と昔の違いについて聞いてみた。
中村さん「まず水量が全然違う。凄く減った。土砂が流れて来たのか…。他の支流も砂利で埋まってフチが無くなってきた。あと異様にナマズが増えたねえ。本流は凄く綺麗になった。昔は淀んでいた。それは吉見川からの濁りが入って来ていたから。だから本流ではあまり泳がなかった。」
中村さんの違った一面
中村さんに紹介用の何かいい写真ないですかね?と聞く「飲みゆう写真しかないでえ」と返ってきた。(コマッタモノダ…)
中村さんは釣りしてサーフィンして酒ばかり飲んでいるわけではない。最後に、中村さんのこれまでとはひと味違う一面を紹介しておこう。この写真をちゃんと見ていただきたい。

さらにズームアップ!

見よ!この勇姿を。この写真は、我々が毎月行っている平野サーフビーチの海岸清掃でとらえた奇跡の1枚だ。さらに下の写真をご覧ください。奥様もご一緒に参加してくださり、夫婦仲良くビーチクリーン。帰りに奥様の好きなパンを買って帰るのだとか。

冗談はさておき、実のところ、中村さんにはこのように財団の活動にもいろいろとご協力いただいているのだ。いつも大変お世話になっております!