四万十川すみずみツーリズム連絡会は、農家民宿や農家レストランなど、四万十川流域の何気ない日常を体験できる施設が集まり、流域全体での観光振興に取り組んでいる団体です。

今年度の総会を梼原町にて行いました。今回は、午前中に連絡会を行った後、午後からは梼原町の街中をガイドさんと一緒に散策するまち歩きツアーを実施しました。

連絡会では、昨年度の活動報告と決算報告を行い、適正に行われたことを確認しました。また、今年度の事業計画及び予算案が提案され、提案の通り進めることを確認しました。協議の中で、これまで実施してきたスタンプラリーがうまく活用できなくなってきていることを踏まえ、すみずみにスタンプラリーが適しているのか、インバウンド客の増加も踏まえた新しいツールをを模索したほうがいいのではないかとの声がありました。四万十川流域の会員施設を少しでも多く訪れていただけるように、すみずみ巡る旅を促進するツールづくりに向けて、検討を重ねていきたいなと思います。

この日の昼食は、梼原のすみずみ会員施設「D’aPan屋」にご協力いただき、お弁当BOXを用意していただきました。梼原町産のジビエと新鮮なお野菜で作る創作料理が自慢のD’aPan屋さんらしく、キジを使ったキッシュや、イノシシ肉のハンバーグ、シカ肉のサラダなど、ジビエをふんだんに使った一品がたくさん入ったお弁当でした。どの料理も見た目が美しいうえに、本当に美味しかったです。D’aPan屋さん、ありがとうございました。

午後からは、梼原町観光協会にご協力いただき、梼原町内の建物を巡るまち歩きガイドツアーをしました。梼原町は隈研吾建築が数多くあることで有名で、国内外から多くの観光客が訪れています。そんな隈さんの建造物や梼原町に古くから残る歴史的な建造物を2時間かけて巡りました。まず最初に訪れたのは、

ゆすはら座。木材搬出で栄えた頃、豊かさの象徴として建てられた芝居小屋がゆすはら座です。使用している木材は、廃材などをかき集めて作られています。そのため、よく見ると色や長さが違ったり、木の種類もバラバラだったりします。それでも職人たちの技術によって地震が来ても倒れない丈夫な建物になっており、この建物を訪れたことで隈さんは木造建築に感銘を受け、その後の建築スタイルが変わるきっかけになったと言われています。今回は普段立ち入ることができない屋根裏にもお邪魔し、建物を支える工夫を間近に見ることができました。

この後は掛橋和泉邸に行き、幕末の出来事に思いをはせ、隈さんが設計した雲の上の図書館、マルシェゆすはら、梼原町役場を巡り、建物を通していかに隈さんが梼原の文化を表現しようとしたのかを学びながらツアーが終了しました。梼原町内から参加してくださった方もいらっしゃいましたが、「町内にいても知らないことがたくさんあった」という声や、「歴史好きのお客様にはぜひ梼原を紹介したい」との声が聞かれました。このツアーを通してまた新しい梼原の魅力を知ることができました。ご協力いただいた観光協会の皆さま、ありがとうございました。