魚族保護会とは・・・

目的は、河川環境・川の生物の保護、遊漁者のマナー向上である。「魚族保護会」とは、漁業協同組合ではない。権限もなく、組合員のような構成員もいない。昔から川の組織がなかったが、津賀ダムの補償金を魚族の増殖目的で使うために設立した。津野町と梼原町に事務局があり、それぞれ町から委嘱された8人ずつの委員が活動している。補償金は、梼原川、北川、四万川の水域面積割で津野:梼原=3:7の割合で分配され、放流費に充てられている。放流をしている関係から高知県と協議して、遊漁料を徴収している(地域内3000円、地域外5000円)。漁法について特に制限はないが、県内全域で禁止されている漁はできない。知事許可漁業の夜網をやっている人もいる。年に1回、梼原町と津野町で合同の総会があり意見交換を行う。通常は全く別の団体として活動を行っている。

津野山魚族保護会 津野町魚族保護会

豊田会長 管理している早瀬の一本橋と一緒に

会長 豊田庄二氏

子どもの頃から釣りに行き、川漁は父から習った。アメゴ釣り、鰻釣り、鰻筒、ひご釣り、ウエなどなど。獲った鮎やアメゴは、新田(旧東津野村の中心地)のお店に売りに行っていた。かなり良いお小遣い稼ぎになっていた。父や祖父から川のことを教えてもらう時に、川の地名も一緒に教えてもらった。

平成14年から「よみがえれ四万十源流の会」という会をつくり、全国の源流域が集まる会に入り活動を始めた。初めて四万十川の源流代表として全国源流サミットに行き、大歓迎されたのを今でも忘れられない。四万十川の知名度と注目度の高さを肌で感じた。源流の会では、大学とも協力して、四万十川の上流域の川の地名や様々な情報を集めた地図を作った。

なんといってもアメゴや川に対する想いが強く、ずっと好きだ。

津野山魚族保護会 津野支部の基本情報

  • 管轄範囲:北川流域の一部
  • 主な漁:鮎(しゃびき、ピンかけ、つんがけ、張網、投網、火光利用)、ウナギ(延縄、コロバシ)、アメゴ(釣り)、ウグイ(たちイダ)、シラハヤ

たちイダは、集落ごとに好きな人が集まって活発に投網で獲っていた。今でも10人くらいがやっている。イタチの皮を使った漁(イタチ漁)もやっていた。

  • 遊漁者の特徴

地域の人は毎年買う人が決まっている。県外の人や地域外の人も多い。毎年400人くらいが遊漁券を買っている。

  • 取り組み

1.遊漁券の販売

2.監視

3.放流

Q津野町魚族保護会の課題とこれから

  • 自然環境の変化

台風が来なくなった。川を見ていると砂利が移動していることがすぐわかる。最近は、急激な雨や天候の変化も激しく、川の変化が激しくなった。ヨシも増えた。

  • 鳥による食害

カワウやアオサギが多くなり、川魚の食害がひどい。いつも魚がいた淵にも魚が見えなくなってきて、魚が減っていることわかる。専門的に駆除する人が必要で、育成をしたいと考えている。

  • アユの病気

昔、放流した鮎が大量死したことがあり、高知県の種苗鮎に不信感があり、他の漁協に研修に行って別の放流鮎を探し回った。病気のワクチンを鮎に与えて試験をしていたこともある。現在は徳島産の鮎を放流しているが、病気の発生は抑えられない。大学と連携して調査研究予定である。四万十川の鮎というネームバリューを使って、地元での食事提供を行い、観光誘致を行うこともできる。環境保護と観光振興の連携をしていくべき。しかし、事務局が役場で人事異動があるので、担当者が変わると何もできずに終わってしまうことが多く、動きがとりにくい。

Q四万十川に対しての想いを聞かせてください。

子供が川で遊ばなくなった。川と密接な生活をしている環境が非常に重要だが、その環境がなくなっている。川はただ流れるだけではなく、自然の一部として自分たちが生活していることが大切。源流の自然の恵みを下流まで還さなければいけない。山海川、全部が関わって流れているという責任を感じる。人間はその流れの手助けをしなければならない。上流と下流で生活の仕方は違うけど、川で棲む人は、魚を通じて全体を考え、次の代まで自然を残し伝えていこう。そういう考えの人たちを育てていきたい。

Q川漁をしたい人達へメッセージ

四万十リバーマスターとして、連絡をもらえれば、いろいろと紹介して教えてあげられる。川に来て!遊漁券があれば良し。四万十川の景観を楽しんでもらい、そこからの自然に親しみ、目口鼻、体全体で楽しんでほしい。もっと詳しく知りたい人は、アメゴや川の地名まで知ってほしい。興味がある人は教えてあげるよ。

北川
近自然河川工法を用いた場所

津野山魚族保護会 梼原魚族保護会

影浦会長 隈研吾の建築物と一緒に

会長 影浦賢氏

物心ついた時から夏の遊びは「川」だった。75年間切れ目なく川と関わり続けている。鮎を釣り始めて30~40年。鮎、ウナギ、コイ、アメゴ釣り一色だ。津賀ダムの30年時の更新時にダム撤去運動を最初から取り組むが、その当時、民間で「自然を守る会」を発足させ代表として活動していた。

梼原川にある津賀ダム

津野山魚族保護会梼原支部の基本情報

  • 管轄範囲:津賀ダム上流の梼原川、四万川川、北川川の梼原町分
  • 主な漁:鮎(友釣り、しゃびき、火振り、たてあみ)、鰻(かご、つけ針)、アメゴ(餌釣)*火振りとたてあみは県知事の許可が必要で両町民は取得している。
  • 遊漁者の特徴

地元の人もいるが、愛媛からも多く京都、大阪他多数。

  • 取り組み

1.魚族等の保護活動

2.遊漁券の販売

3.放流:鮎、鰻、アメゴ(成魚・稚魚)

4.監視:違反者等マナー向上、消防道の駐車指導等

Q梼原町魚族保護会の課題とこれから

  • 放流鮎の病気

川面積の割合で放流鮎の予算が変わっているが、津野町と梼原町で放流している鮎が違う。梼原町は高知県産の鮎を放流しているが、津野町は徳島産である。毎年、放流した鮎がたくさん死んでいて、冷水病や他の病気が関係しているのではないかと思う。別の産地の鮎を入れることは病気を持ち込むことにつながり良いとは思わない。津野山魚族保護会として安心できる鮎を放流したい。現在、大学の先生と県内水面関係の人たちと調査を進めるている。

  • 環境変化

地球温暖化やプラスチックごみや色々な化学物質が川に流入している。川は海とつながっている。問題は深刻だ。梼原町は下水道を導入。家庭雑排水の浄化等町を挙げて取り組んでいる。

  • 食害

昔はいなかったウミウやカワウ、アオサギによる食害で、淵にいた魚が一夜で全部いなくなってしまうことがある。最近は、保護活動の行き過ぎでコロニーができている。駆除するしかない。これは全国的な問題だ。

Q四万十川に対しての想いを聞かせてください。

四万十川を良くしていこうという想いは上流から下流まで一つだと思うし、そうであるべきだ。情報の共有をして、みんなで守っていくように考えていく時期に入っている。お互い、日本に残された最後の清流四万十川を守るために、今より悪くならないように少しでも良くして次の世代に手渡すことが一番大切なことだと思う。

梼原川の八百とどろ 

津野山魚族保護会

【津野】

事務局 津野町役場西庁舎 産業建設課 TEL:0889-62-2314

【梼原】               

事務局 梼原町役場 産業振興課    TEL:0889-65-1250

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