滋賀県の守山市で行われた「 第31回全国川サミットin守山・琵琶湖 」に参加してきました。 

1 事例発表

(1)「瀬田川洗堰と琵琶湖の環境」国土交通省近畿地方整備局琵琶湖河川事務所長 若公 崇敏さん

この9月に着任したという若公(わこう)事務所長は面白い人で、着任後すぐ、ご自分の事務所が関わる川を一通り身体一つで流れてみたという強者。瀬田洗堰の運用面で、水位の急激な変動が様々な魚(特に鯉科魚類)の産卵に悪影響を及ぼしていたことを鑑み、「環境操作」という水位の急変動をなるべく抑える運用で保全を図っているとのことでした。それだけが原因とはおっしゃっていませんでしたが、ホンモロコが増えたという結果が出ているそうです。

(2)赤野井湾再生プロジェクトの取り組み 同会長 秋山道雄先生

赤野井湾の再生を願う団体が連携し、実践活動や啓発活動等を行うことを目的として、平成24年8月に発足した同団体は、赤野井湾湖岸付近でのごみ拾い活動や水質調査、湖底ごみ除去活動等、赤野井湾の環境改善に向けた取り組みを実施しており、ホンモロコの産卵が戻ってくるなどの成果が出ているそうです。

写真:湖底ごみ5
(3)「赤野井湾の魅力発見」守山市立玉津小学校6年生

こ芝居を織り交ぜた赤野井湾の魅力紹介、面白かったです。たくさん練習したのがよくわかる、息の合った発表でした。

2 パネルディスカッション

パネルディスカッションで特に心に残ったのは二つです。

・玉津小津漁協組合長の田中さんが話してくれた、かつての豊かな赤野井湾の姿
澄んだ水、4月のモロコ釣り、冬のカモ鉄砲猟、芸子と太鼓を乗せてにぎやかに遊ぶ屋形船、真珠貝・・・かつての姿を思い浮かべながら、それを何とか取り戻したいんだと語る姿が印象的でした。

・森中高史 守山市長のコミットメント
1)琵琶湖を気軽に体験してもらい、知ってもらう、自然体験拠点を作ります。
2)守山の子供には必ず琵琶湖にザブンした体験を
3)ホタルの再生=自生できる環境にすること

市長の本気度が伝わってきました。

3 サミット 共同宣言

最後に、共同宣言が発表されました。琵琶湖を大切にする滋賀の人々の姿勢を、まだまだ四万十川は学ばなければならないと思います。