四万十川漁協振興協議会主催の「四万十川のアユの疾病に関する報告会」に参加してきました。高知大学の今城雅之先生から下記の3つの報告がありました。

・ボケ病について最新の知見

・東部漁協エリアの4年間の3大疾病の感染傾向

・産卵場エリアにおける6年間の3大疾病の感染傾向

まずは、「ボケ病の最新の知見」について。ボケ病は、エラに異常が出て酸欠状態になり、ボケーっと泳ぎ出す病気で、一般的には養殖鮎で発生し、時に大量死につながることがあるそうですが、天然水域では確認されていないとされているそうです。

しかしここ四万十川では実際に発生していて、天然の遡上稚鮎においては2割以上がウイルスを保有しているそうです。ただ0.5g程度の遡上稚鮎の状態でウイルス感染しても免疫を獲得するので、死ぬ事はないそうです。しかし、6g以上のアユが感染すると、全て死亡することが分かってきたとのこと。つまり、感染時のサイズ差が死ぬか生きるかを決めるということです。またボケ病に感染したアユは、冷水病にもかかりやすいとのこと。大変興味深い最新の知見だと思いました。

今城先生は、ウイルスを保有している天然鮎からウイルスを保有していない放流鮎(10g以上)にボケ病が水平感染し、発病しているのではないかとの仮説を立てているそうです。

次に東部エリアや産卵場エリアの3大疾病の感染傾向についての話がありました。3大疾病とは、冷水病・エロモナス症・温水病のことで、それぞれ発症しやすい水温帯があります。東部エリアでは、「冷水病の流行は小」で「温水病の流行は7月に予兆あり」、5月と6月の広範囲でボケ病ウイルス量が多くなっているそうです。産卵場エリアでは、6年間で冷水病の流行規模は「中」、温水病の流行規模は「小」と推定されました。

天然鮎も放流鮎も病気に負けず、すくすく成長してくださいね!今シーズンも盛り上がりのある四万十川であってほしいものです!