山口 昇彦(やまぐち のりよし)

山口 昇彦さんの基本情報
・西土佐玖木地区(黒尊川を上流へ8km) 出身
・昭和32年生まれ
・西部漁協 理事
・好きな食べ物:天ぷら、ヌマエビのかき揚げ
山口さんってどんな人?


四万十川水系で最も透明度が高く、大変美しい黒尊川。本流との合流点から8kmほど遡ると山口さんのご自宅が見えてきた。宅地の擁壁は変わった花壇になっていて、パンジーが綺麗に咲いていた。造成の際、建設会社にわざわざ頼んで花壇にしてもらったそうだ。「これも大変でえ、やっぱあ(頻繁に)、花を植えんといかん」と山口さん。言葉とは裏腹に少し嬉しそうに、次に植える予定の「百日草」の苗を見せてもらった。種から育てたそうだ。

お米も5反ほど作付けされていて、庭には田植えを控えた苗が並べられていた。その他、ブシュカンも栽培されているそうだ。趣味を伺うと、農作業の合間にやる麻雀だそうだ。雨降りや熱い日には、「涼しくなったら(雨が止んだら)仕事やろうぜ」と仲間を呼んで二階で麻雀をするそうだ。農業との相性は良いのかもしれないが、「涼しくなってもやらん」と笑う。若い頃は、毎週土曜日には「徹マン」して、それから草野球の試合に出る事もあったそうだ。


ご自宅のすぐ下には白王沈下橋が架かっている。昭和42年に沈下橋が架かる前は、厚板を渡した1本橋だったそうだ。その名残が人工物として残っていた。沈下橋から川を眺めながら、「あそこが初めてアユを掛けた場所よ」と教えてくれた。
関西と関東を行き来する運送会社でトラック運転手を15年間務め、「自然の中が性に合っている」と黒尊に戻ってきた山口さんが、同級生に教えてもらい覚えたのがアユの友釣りだった。「今、アユが跳ねたね!」と橋の上から水面を眺めながら「オトリアユを誘導するのが難しい。狙ったところに誘導して掛かった時は楽しいねえ。野アユが下流にひっぱる感触がたまらん。」と友釣りの楽しさを語る。
ここは、子どもの頃からの遊び場で、ハヤを釣ったり、川に潜ってアユを追いかけ回す日々を送ったそうだ。今でも友釣りの他に、延縄、コロバシ、投げ網、カニカゴを楽しんでいる。獲れた獲物は、惜しみなく周りに配るそうだ。名古屋の甥っ子さんには、ウナギの白焼きを冷凍にして、自家製タレと一緒に送り、「こんな美味しいウナギは食べたことがない!」と褒められ「あいつには上手い事、使われる」と笑う。「黒尊のアユや米も水が良いから美味い」とよく言われるそうだが、山口さんにとっては当たり前なので、特別さは感じないそうだ。
こんな豊かな美しい環境で育ち、今も暮らしている山口さんにメッセージをお願いした。
山口さん「ここ数年で特にハヤやイダが減ったねえ。ハヤがおらんき、延縄は数年やってないね。ゴツゴツした石が減って、川も浅くなった。今年の春先には天王橋の下が瀬切れした。こんな事は初めて。昔は川が遊び場で、子供もたくさんおった。これからも子ども達が魚を捕って遊べる綺麗な川を維持していきたい。そのために、ゴミを捨てる人がおったら声をかけるし、地元で生活する者も同じでゴミが川に流れださないように気を付け、自然を守っていきたい。」
今年の春先には財団が企画したカヌー清掃にもご協力いただき、難しいゴミも率先して取っていただいた。大変心強かったです。今後ともよろしくお願いします!


