名前は、 自然環境米 「鬼北のせせらぎ」「三間のせせらぎ 」 。広見川の濁りを減らすために石膏資材を使った圃場で育てられたお米、販売開始です!鬼北町のあう農園さん、宇和島市三間町の渡辺吉男さんが育てたお米です。

あう農園の有田豊さん(左)と渡辺吉男さん(右)

「 鬼北町の道の駅 森の三角ぼうし 」で販売開始。1月には「 道の駅 みなとオアシスうわじま きさいや 」、「 宇和島観光情報センター シロシタ 」でも販売予定です。鬼北町と宇和島市のふるさと納税返礼品にも登録します。

広見川の濁水防止はなかなか一筋縄でいきませんが、こうして少しずつ前向きな取り組みが進んでいます。お米農家の皆さんは、自然環境を守りたい、少しでも川をきれいにしたいと協力してくれています。米の販売価格が2㎏1200円、5㎏3000円と一般的なお米より少し高めなのも、この取り組みが広がることへの期待を込めてのことです。石膏資材普及の課題は、資材費と手間の負担です。補助金をつかうことも考えましたが、生産者主体の活動にしたいという思いがあって、四万十川の課題解決を付加価値にして、資材費と労力を回収していく考えにたどり着きました。

株式会社あう農園の代表有田豊史さんにお話を聞きました。あう農園は愛媛県鬼北町で約60haの農地をもつ大規模な農業会社で、肥料には魚肥(本来廃棄するはずの魚の頭部や内臓など)を使うなど、資源の循環にも取り組んでいます。地元の病院や学校にもお米を提供しています。

「 渡辺さんの取り組みを知って今年から参加させてもらっています。農業が濁水を流している感覚はありました。自然環境は資源です。四万十川の人々はそれを観光資源にもしています。地域の資源を守ることに協力しなければいけないと思っています。お米の単価は、適正価格だと思います。高いかどうかはお客様との間での感覚です。こういった取り組みを応援してくれる都市部の方もいますし、このストーリーをしっかり伝えていくこと、広めていくことが大切だと思っています。」

以前からお話を聞かせてもらっている渡辺吉男さんも、今回の販売に意気込んでいる。「農家は経費を出して売ってなんぼのものだ。米が売れれば来年の資材代にできる。環境を守るのも大事だけど、米を売っていかないと。行政のみなさんの協力もあって、こうやって販売することもできた。有田さんとも話したけど、新しい農業の方法にもチャレンジしてかないといけない時代になってきている。これからが始まりだよ。」

このお米が売れたら協力してくれる人ももっと増えるかもしれません。こうやってみんなの意識が変わっていって、当たり前のことになれば良いと願っています。

今回の販売開始について、愛媛のテレビ局2社、愛媛新聞、行政の広報担当者なども取材に来ていました。高知県のみなさんにもこの取り組みを知っていただきたい。少しでもその力になれれば良いと思います。お米を見かけたら、ぜひご協力お願いいたします!

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