
さあ、今年も四万十川大人塾始まりました!

1回目は恒例の延縄漁。講師はもちろん我らが「ユキオさん」こと武内幸男さんです。いつもいろいろな企画にご協力いただき、お世話になりっぱなしです!川漁の達人ですが、みな、その「生き方」と人となりにまで感銘を受け、信望も厚いです!

1日目:座学、仕掛けづくり、エサ獲り
午前中は室内で自己紹介や川漁の基本的なことについて座学を行い、その後、仕掛けづくりを行いました。今回の大人塾への申し込みは11名。残念ながら都合がつかない参加者がいて、1回目の延縄漁には9名が参加してくださいました。年齢は10~50代、職業も多種多様でとても個性豊かなメンバーが集まりましたよ!
「0から学ぶ川漁師養成講座」と銘打っていますから、実際の仕掛けづくりの前に、模擬の針で、「外掛け結び」の練習をしたり、その後必要になってくる「巻結び」や「8の字結び」のロープワークも行った後に仕掛けづくりに突入しましたが…。やはり、そう簡単にはいきません。でも、参加者同士で助け合ったり、心強いサポーターさんに手伝ってもらったり、幸男さんにコツを教わったり、良い時間が過ごせたと思います!





はえ縄の仕掛けは一人2本作ってもらい、お昼休みを挟んで、午後からは、延縄漁のエサとなるハヤンボ(カワムツ)を釣るための仕掛けづくりから行いました。幸男さんが竹竿を人数分準備してくれて、そこに道糸を結び、ハリスを付けました。ウキは購入したものを用意しておりましたが、同じく幸男さんが準備してくれたカヤの茎を付けました。簡単になんでも手に入る時代、なるべく、現地にあるもので賄うのも貴重な経験ですよね。準備完了、さあ、外に出て、ハヤンボを釣りましょう!





水量が多く釣りにくい状況でしたが、みなさん、次々とハヤンボを釣り上げていきました。これだけでも結構楽しめます!
エサの確保もでき、いよいよ、実際に延縄を仕掛けにいきますよ!藤ノ川を知り尽くした幸男さんが、普段自分がしかける絶好のポイントを惜しげもなく教えてくれます。こんなところにも幸男さんのお人柄が出ていますよね。投げ方のコツを教わりながら、みなさん、期待に胸を膨らませながら、仕掛けを投げ入れていきました!




これで、1日目は終了。明日の朝、うなぎが食い付いている事を願って、それぞれ眠りにつきました。みなさん、充実しながらもお疲れだったのか、ぐっすり眠れたそうです!
2日目:仕掛けの引き上げ、そして…
翌朝8:30現地集合。幸男さんと一緒に、仕掛けの回収に向います。皆さん、うなぎが掛かっているか気になっているご様子。しかし空振りが連続して、雲行きが怪しくなり、「0だったらどうしよう…」という不安が過ります(特に財団スタッフ ー 後述のように、テレビの取材が入っていたのでプレッシャーが大きかった)。





その不安を搔き消してしてくれたのが、最年少参加の小椋さんでした。小椋さんは自然が好きで、大阪から中村高校西土佐分校に入学してきた高校1年生。大ウナギが水面から飛び出してきた瞬間は、みんな、驚きと興奮で大声を出してしまいました。



みんなで記念写真も撮りました!幸男さんも塾生に獲らせることが出来て、安堵しておりました!

さあ、大人塾の良いところは、ちゃんと食べる体験まで付いているところ。そのためには、ウナギを捌くところから。初心者にはかなりハードルが高いですが幸男さんに助けてもらいながら、なんとか捌いて、炭火で白焼きにしました。

皆さんに味わっていただきましたが、今回、わさび醤油もつけなくても、香ばしくて甘みがあって美味しいことが判明しました。その後、幸男さんが材料を提供してくださった「シシ汁」をいただいたり、サポーターの吉本さんと参加者の沖野さんが提供してくださったジビエソーセージをいただいたり、みんなで、幸福(口福?)を味わいました!






参加者の感想
Q.延縄漁で良かった点やメッセージなどあれば教えてください。
・内容はわかりやすかったです。
・ウナギのさばき方まで学べてよかった。
・自分で仕掛けを作れるところや、うなぎの習性を学ぶことができた。
・自分で仕掛けを作り、エサを釣り、延縄を仕掛ける四万十川の自然で調達から捕獲まで完結できる事と自身の思い込みとは違ったエサの付け方、ウナギの通り道、隠れ穴、仕掛け時と回収時の天気と水位、又仕掛ける場所を的確にアドバイスいただいて満足しています。
・実際にウナギが取れることがわかったこと。
・罠の作り方や投げ方などいろいろなことが楽しく学べてよかった。
・仕掛けのポイントを教えてもらえたのは大きい収穫でした!
Q.皆さんが、四万十川大人塾を通して新しく発見したことや学べたこと、体験した前後で変わったことなどがあれば教えてください。
・普段見ている何気ない川でもウナギのポイントが見えるようになった。
・地域の方が四万十川を守り自然が保たれている事を感じました、川の環境を維持する事は川だけを綺麗にする事だけではなく山と海も繋がっているので。
・四万十川の自然を十分に体験できる有意義な活動なので、また参加したいと思いました。
・地域の方が四万十川を守り川の環境を維持されてきたのだと思いました。
・川の恵みを大切にする事は山と海も一体となって環境保全に取り組む事が必須と感じております。
・山のゴミ1つが生態系に影響する事を学びました
・一人ではなかなか実行できなかったことが、塾を通して実行できるようになったこと。
・昔からの暮らしの中で生まれた知恵を学び、その素晴らしさを感じることができた。
・独学やYouTubeを参考にするだけでは、全く獲れなかったウナギが、大人塾を通して、獲れるかも!またやってみようという気持ちに変えてくれました。
今回の延縄漁では、テレビ高知の取材が2日間密着で行われました!珠玉の出来ばえですので、ぜひご覧ください!!!