今年も始まりました、四万十川大人塾。
今年は前期と後期にテーマを分けて行います。
前期は3年目の川漁です。

1日目 鰻の仕掛け

4月29日。四万十川支川の藤の川で、鰻の延縄漁に挑戦です。

今年は、11名の塾生の皆さんが集まりました。四万十川流域に住む人、または仕事で四万十川に関わりのある人という条件内で定員に届かなかったので、なんと、県内のみならず、広島、愛媛、香川と県外から参加してくれる方もいます。今年のテーマは「ガツガツ」なので、それにふさわしい方々が揃いました。どうなることでしょう。

第1回目の講師はおなじみの四万十リバーマスター武内幸男さんです。毎年ありがとうございます。
幸男さんは、卒塾生とも交流を持って、今でもいろんなことを教えてくれています。

武内幸男さん

最初も例年通り、藤の川小学校体育館で、川漁の基本から勉強です。

座学中

続いて幸男さんに鰻の仕掛けを解説してもらい、延縄づくりに移ります。難しいのはラインワーク。糸同士や糸と鉤を結びます。普段釣りをやっている方はいとも簡単にやってのけますが、そうじゃない方は苦戦しました。何度もやって覚えましょう!延縄の仕組みは単純なので、覚えたら誰でもそこらへんのものでできちゃいます。見本を持って帰って、必要な分はぜひ作ってみてほしいですね。

仕掛けづくり

昼からは川に出ます。仕掛けにエサをとりつけます。どんなエサを選ぶか大きさやつけ方も工夫が必要です。例年はエサ獲りのハヤゴ(カワムツ)釣りをしていましたが、今年は増水で釣りができないので、昨年取って冷凍しておいた落ち鮎と、購入したミミズを使いました。事前にハヤンボやカンタロウを獲ろうとしたのですが、今年はハヤンボが見えない、ミミズがいない、ということでエサ獲りに大苦戦しました。

重石探し
エサについて
エサをつけてます

武内さんについて行きながら、鰻がいそうな場所を学びます。こんな川の状況だったらどうすればいいのか。鰻は良い穴があれば、前の住民が出て行っても(要するに釣られてしまうということですね)すぐに別の鰻がやってきます。良い穴がどこにあるかを知っていること=過去にどこで鰻を獲れたか覚えておくことが重要です。その秘密の情報を聞きながら、塾生たちにはここだという場所を選んで仕掛けてもらいました。淀みが良いのか、流れているところが良いのか、深いところか、浅いところか・・・。一人ずつどんな場所が良いのか覚えながら仕掛けていきました。全部で20本ほどになったでしょうか。

夜に雨が降る予報なので少し心配・・・。
1日目はワクワクの内に終了。

2日目 鰻回収?!絶品うなぎやいかに。

はい、思っていた通り雨が降り、けっこうな増水となりました。増水は鰻が動くので獲れると聞くのですが・・・・・。

集合前から自分の仕掛けを見に行く参加者も。

さて、みんなで回収にいきます。


川の増水がひどい・・

残念ながら、上から見ても仕掛けだけ流されているものも。

淡い期待を抱きながらあげていきましたが、結局一本もかからず、ボウズ(注:釣り人用語 釣れるケがないことから一匹も釣れないことをこういいます)となりました。塾生の皆さんには申し訳ないですが、これも学びです!

とれているかな・・・

幸男さんのお宅にお邪魔し、反省会を行いました。テーマ「なぜ鰻が獲れなかったか」。
もともと鰻はなかなかとれないのですが、大人塾では2年連続GETしていました。
今年はなぜダメだったのか。武内さんと塾生で振り返ります。

答えは増水です。少しの増水は活性があがり鰻が動くのですが、今回は水が増えすぎました。特に支流だとその影響が大きいようです。川の様子を見て判断する大切さを学びました。支流では水が落ち着いている方がよいと言います。穏やかな方がよい。本流では増水したときの方がよいと言いますが、川の規模によっても違うようです。

反省会中

ここで、林大介さん(道の駅よって!西土佐駅長:四万十リバーマスター)が来てくれました。西土佐の鮎市場で長年鰻を捌いてきた名人です。塾ではとれませんでしたが、卒塾生で今年サポーター参加してくれているYさんが、事前に鰻を獲っておいてくれて、それを提供してくれる(太っ腹!)ということで、鰻を捌いて食べるまでを体験することができました。

林さんからは華麗なる鰻捌きを伝授いただきました。塾生も目が釘付けです。二匹いたので、塾生のだれか一人が鰻を捌けることになり、じゃんけんに勝ち抜いた紅一点のIさんが初挑戦。ゆっくり包丁を入れていきますが、もちろん林さんのようにはいきません。いろんなところで引っかかって身がぼろっと(でも、初めてにしては上手でした;林駅長談)。鰻捌きは難しいのです。

林さん、お忙しい中、ありがとうございました。

続いては、財団スタッフ丸石が鮎市場勤務の経験を活かし、鰻焼きを伝授しました。美味しく焼くには炭の加減が重要です。

鰻焼き指導中

さて、お待ちかねの試食タイム。
白焼きをわさび醤油でいただきます。

焼きたて天然うなぎ!!

思わず「うまい!」「こんなに美味しい鰻は初めて。」という声があがりました。
そうでしょう、そうでしょう。

捌き方、焼き方を伝授したので、獲れたらあとは自分でできるはず。ぜひ、やってほしい。
ということで、今回の宿題は「鰻を獲って写真を提出」となりました。

今年もテーマ「ガツガツ」を皆さんにしみ込ませるために、「ガツガツ」ポーズをとって無事?に終了!!!学びの多い会になりました。次回は川エビ漁。次は獲りたい☆

ガツガツポーズで集合写真

PS:塾生の宿題について

・5月1日 次の日にいきなり良ものGET!!!「楽しいですね(笑)」(T.Nさん)

・食べて良いものかと迷いつつ、捌きまで!「巻き付かずに済む方法があれば、教えて下さい。」(A.Iさん)

・カメと一緒に良ものGET!「今夜も呑めます。」(R.Nさん)

塾生の皆さん、ガツガツありがとうございます!