中筋小学校の4年生のみんなと中筋川で生物を探しに行きました。

中筋川は年中濁りが強いことで有名ですが、これは排水などによる悪い濁りではありません。濁りの原因は実は粘土。中筋川に入ってみたらわかりますが、川底が粘土でできています。陶芸に使えそうないい土です。傾斜がなく平坦な地形、そして特有な地質が作り出しています。

今回の学習の目標は中筋川にどんな生き物がいるのか探してもらうこと、そして中筋川が粘土でできていることを知ってもらうことです。それでは早速川に入ってみましょう!

川に入る前に座学で中筋川は粘土質であることを教わった子どもたち。川に入ると早速川底の粘土を確かめます。「ほんとや粘土や!」「気持ちいいー」などなど、川底の粘土に子どもたちも興味津々。なかには水槽いっぱいに粘土を入れて持って帰る子までいました(笑)。 川の中には石のように固まった粘土がゴロゴロしていて、石だと思って触ったら粘土だったというのが面白いです。

生き物は川のあちこちにいます。葦の下、砂の中、粘土の中。みんなでいろんなところを探します。

生き物を探しながら、岸辺でフィールドサイン探し。粘土質の岸辺は動物の足跡が残りやすく、そこからどんな動物が川にやってきているのかを調べることができます。今回はタヌキの足跡や鳥の足跡(種類はわかりませんでした…)を確認することができました。

今回見つかった生き物たち
〈虫〉
・ヒゲナガカワトビケラ ・ナガレトビケラ ・タニガワカゲロウ ・ヒラタドロムシ
・ガガンボ
〈エビ〉
・ミゾレヌマエビ ・ヒメヌマエビ ・テナガエビ(たくさん確認できました)
〈魚〉
・シマヨシノボリ ・カワアナゴ ・ヤリタナゴ ・ドンコ ・カワムツ 
〈貝〉
・シジミ

なんといっても今回のスターはヤリタナゴ。この魚はドブ貝などの淡水性の大型の二枚貝に卵を産み付けることで知られていて、ということは中筋川にはドブ貝などの二枚貝が生息しているということになります。そんなヤリタナゴも今ではすっかり姿を見かけなくなてしまっていたので、今回の調査で見つけられたのはラッキーでした。

その他にもカワアナゴやシジミなど、貴重な生き物も確認でき、中筋川の豊かな生態系を確認することができました。(そして今回の調査でシジミハンターが誕生しました。)

最後に子どもたちから「中筋川は濁っているからあまり生き物がいないと思っていたけど、たくさんの生き物がいることが分かったので良かった」という感想をもらったので、しっかり中筋川について学んでくれたんだと感じました。ゴミ拾いも積極的にしてくれてとても嬉しかったです。なんと素直でいい子たち!終わったころには手もフニャフニャで泥だらけでした。元気に遊んでくれてありがとう!

中筋小学校のみんなからお手紙もらいました。ありがとうございます。

子供たちも書いていますが、この授業をやったのは夏休み明けの9月1日。この日からテナガエビ禁漁なんです。「とられんが(幡多弁:とっちゃいけないの)?」と聞く子供たちに、「観察だけして返そうね。」と話してすぐリリースしてもらいました。来年は釣りができる時期にやりましょうね。楽しいよ~。

学級通信でも取り上げてくれたんですね。池田先生、ありがとうございました。

※子どもたちが着用しているライフジャケットは皆様からのご寄付を活用して購入しています。ありがとうございます。